米国債10年が5%を超えた。円で買う人の結果を決めるのは「利回り」より「戻すときの為替」
本記事は投資の勧誘や個別の投資助言ではありません。利回り・条件は2026年9月17日時点で公式情報を確認した内容です。実際の取引条件は証券会社のページでご確認ください。
調べた結果
- 2026年9月16日の米国債利回りは、10年5.01%、20年5.39%、30年5.35%。ドル建てで年5%前後を満期まで固定できる水準
- ただし円で持つ人の手取りは、買ったときと戻すときの為替で大きく変わる。1年分の利息より為替の動きのほうが大きいことは普通にある
- 満期まで持つ前提なら、途中の価格変動は気にしなくていい。100ドルから、手数料無料で買える証券会社もある
米国の長期金利が高いところにいます。米財務省が公表している2026年9月16日の利回りは、10年債で5.01%、20年債で5.39%。日本で円の預金に置いておくのとは、利回りの桁が違います。
「今のうちに米国債を買っておくのはありか」。その問いに答える前に、利回りとは何を約束してくれる数字なのかと、円で持つ人にとって何が結果を決めるのかを分けて見ておくと、判断がぶれなくなります。
向いている人
- ドルのまま持っておくこと自体に抵抗がない(将来ドルで使う予定がある、資産の一部を外貨で持ちたい)
- 満期まで売らずに持っておけるお金を使う
- 株ほど値動きのないものに、利回りを固定して置きたい
確認点・向かない人
- 数年以内に円で使う予定のお金を回そうとしている
- 途中で売る可能性が高い
- 為替で元本が円ベースで減る可能性を受け入れられない
今の利回り:長いほど高い
米財務省の2026年9月16日の公表値です。
| 満期 | 利回り |
|---|---|
| 1か月 | 3.96% |
| 3か月 | 4.14% |
| 1年 | 4.45% |
| 2年 | 4.74% |
| 5年 | 4.86% |
| 10年 | 5.01% |
| 20年 | 5.39% |
| 30年 | 5.35% |
期間が長いほど利回りが高く、10年以上で5%を超えています。
この利回りは、今買って満期まで持った場合に、ドル建てで毎年どれくらい増えるかを表す数字です。途中で金利がどう動いても、満期まで持てば、買ったときの利回りがそのまま自分の結果になります。ここが、値動きで結果が決まる株との一番の違いです。
ドル建てなら、満期にいくら戻るかは決まっている
米国債は、満期が来ると額面の100%で償還されます。
- 利付債:持っている間、決まった利息をドルで受け取り、満期に額面が戻る
- ゼロクーポン債(ストリップス債):利息の支払いがない代わりに、額面より安く買って、満期に額面で受け取る。差額が利息にあたる
どちらも、ドルで見れば、いつ・いくら戻るかが最初から分かっている商品です。
途中で売る場合は話が変わります。金利が上がると、すでに発行されている債券の価格は下がります。 今より金利が上がった時点で売れば、買った値段を下回ることがあります。米国債の「固定できる」という強みを受け取るには、満期まで持つことが前提になります。
円で持つ人の結果を決めるのは為替
ここがいちばん大事なところです。米国債はドル建てなので、円で買って円に戻す人の手取りは、利回りに加えて、買ったときと戻したときの為替の差で決まります。
仮の数字で計算してみます(今の為替水準ではなく、考え方のための例です)。
- 1ドル=150円のときに、1万ドル(150万円)分を年5%で買う
- 1年後、ドルでは利息を含めて1万500ドルになっている
- そのとき1ドル=150円のままなら、157.5万円。円でも5%増えた
- 1ドル=140円(円高)なら、147万円。ドルでは5%増えたのに、円では3万円減った
- 1ドル=160円(円安)なら、168万円。円では12%増えた
1年分の利息5%より、為替の6〜7%の動きのほうが大きいことは、珍しくありません。証券会社のページにも「円高になると為替差損が生じるリスク」が明記されています。
つまり、円で考える人にとっての米国債は「年5%の商品」ではなく、「ドルで年5%を固定して、円に戻すタイミングは自分で選べる商品」です。満期が来ても、ドルのまま持ち続けて円高の局面を避けることはできます。円に戻す予定の時期が決まっているお金ほど、為替の影響を受けやすい、と考えておくと整理しやすくなります。
100ドルから、手数料無料で始められる
大きなお金がないと買えない、というものではありません。たとえば三菱UFJ eスマート証券(旧auカブコム証券)の外国債券では、次の条件が公開されています。
- 米国国債の利付債とストリップス債(ゼロクーポン債)を取り扱い
- 額面100ドルから購入できる
- 申込・解約手数料は無料
- 円で決済する場合の米ドルの為替スプレッドは20銭
- 満期時は額面の100%で償還
買える銘柄と価格は日々変わるので、実際の利回りと満期は証券会社の取扱銘柄のページで確認してください。まず少額で1本買い、利息の入り方と為替の動きを体で覚える、という始め方もできます。
まとめ
米国債の10年利回りが5%を超え、ドル建てで年5%前後を満期まで固定できる水準にあります。満期まで持てば、途中の価格の上げ下げに関係なく、ドルでいくら戻るかは決まっています。
一方で、円で持つ人の手取りを最後に決めるのは為替です。「利回りが高いうちに固定する」ことと「いつ円に戻すか」は、別々に考える。この2つを分けておけば、今の水準をどう使うかは自分で決められます。
三菱UFJ eスマート証券の外国債券(米国債)のページを見る
出所
- 米国債の利回り(1か月〜30年、2026年9月16日): 米財務省 Daily Treasury Par Yield Curve Rates(2026-09-17 確認)
- 米国国債の利付債・ストリップス債の取扱い、額面100ドルから、申込・解約手数料無料、米ドル建外国債券の為替スプレッド20銭、額面の100%で償還、為替差損と価格変動のリスク: 三菱UFJ eスマート証券 外国債券(2026-09-17 確認)
