1円のJPYCがUpbit上場で3倍に。祭りに乗れなかった翌日、MetaMaskとUniswapまで準備した記録
本記事は筆者のMetaMask Rewards紹介コードを含みます(PR)。暗号資産・ステーブルコインには価格変動、流動性、送金ミス、スマートコントラクト、税務などのリスクがあります。投資を推奨するものではありません。記載は2026年9月18日時点の情報です。
広告とポリシー
調べた結果
- JPYCは本来1円で発行・償還されるのに、Upbit上場で価格が3倍以上に乖離した
- 乖離が続いた理由は「対応ネットワークがEthereumだけ」+「ミント機能の不具合でJPYCの新規発行が止まった」
- ニュースを見てから口座開設では間に合わない。翌日にJPYC EX・MetaMask・Uniswapまで準備した
目次
2026年9月17日、日本円ステーブルコインのJPYCが韓国の大手取引所Upbitに上場しました。JPYCは本来、1 JPYC = 1円で発行・償還されるものです。それが上場をきっかけに、本来の価格から大きく離れました。
筆者はこの日、何が起きているのか分からないまま見ていて、乗れませんでした。翌日に仕組みを調べ直し、次に似たことが起きたときに動けるところまで準備したので、その記録を残します。
向いている人
- 「上場で価格が跳ねた」というニュースの中身を理解したい
- JPYC・MetaMask・Uniswapを触ったことがなく、何を準備すればいいか知りたい
- 供給が少ないものに需要が集中する場面を探すのが好き(トレカの初動と同じ感覚)
確認点・向かない人
- 元本が減る可能性を受け入れられない
- ウォレットの秘密情報を自分で管理するのが不安
9月17日に何が起きたか
報道によると、JPYCはPayPalのPYUSDとともに9月17日にUpbitへ上場し、日本時間12時からKRW・BTC・USDTの各市場で取引が始まりました。JPYCはこれが初のCEX(中央集権型取引所)上場です。
価格はこうなりました。
| 価格 | |
|---|---|
| Upbitでの価格 | 35.7ウォン(始値比 +197.5%) |
| CoinMarketCapのグローバル価格 | 9.65ウォン |
Upbitだけが3倍以上に跳ねたわけです。1円がおよそ9ウォン前後なので、本来1円のものが3円前後で取引されていたことになります。
なぜすぐ元に戻らなかったのか
1円で作れるものが3円で売れるなら、みんな1円で作って売ります。供給が増えて価格は1円に戻る。これが裁定取引(アービトラージ)です。今回それがすぐ効かなかった理由が2つありました。
1. Upbitで使えるネットワークがEthereumだけだった 報道では、上場時の対応ネットワークはEthereumのみで、Polygon・Kaia・Avalancheは対象外でした。他のチェーンにJPYCを持っていても、Upbitに持ち込めません。
2. JPYCの新規発行(ミント)が止まった 取引開始と同じ日に、新しいトークンを生成するミント機能に不具合が起き、JPYCはEthereumとPolygonでの発行を停止して原因を調べたと報じられています。「高く売れるから1円で作る」という入口そのものが詰まったわけです。
供給が増えないところに買いが集中したので、価格の歪みが長く残りました。
日本にいてUpbit口座がなくても参加できた
「韓国の取引所で上がったなら、日本人は関係ないのでは」と思っていましたが、価格の歪みはUniswap(分散型取引所)にも広がっていました。
筆者が9月17日19時30分ごろに画面で見た値はこうでした(記録として残すもので、公式の発表値ではありません)。
- Ethereum版JPYC:約3.1円
- Polygon版JPYC:約2.7円
つまり、JPYC EXで1円で発行 → MetaMaskで受け取る → UniswapでUSDCなどに交換というルートなら、Upbitの口座がなくても価格差を取りにいけた、ということです。
実際に何をする取引だったのか
流れだけ書くと、こうです。
- JPYC EXで日本円からJPYCを発行(10万円 → 10万JPYC)
- MetaMaskで受け取る(JPYC EXに自分のウォレットアドレスを登録しておく)
- UniswapでJPYCをUSDCなどに交換
仮に1 JPYC=3円で売れれば、10万円で作ったものが約30万円相当になります。ただし実際にはガス代、価格変動、流動性、Price Impact(自分の売りで価格が下がること)があり、表示価格のまま全額売れるとは限りません。Uniswapの流動性は有限で、大きく売れば自分の注文で価格が落ちます。
ニュースを見てから口座開設では、間に合わない
今回いちばん実感したのはここです。価格差が出ているのは数時間で、その間に次を全部やるのは無理があります。
- JPYC EXのアカウント作成
- マイナンバーカードでの本人確認
- MetaMaskの用意(と復旧設定)
- JPYC EXとMetaMaskの接続
- ネットワークの確認
- Uniswapへの接続
一度やっておけば、次は数分で動けます。だから翌日に準備しました。
翌日にやった準備
① JPYC EXを開設 マイナンバーカードを使った公的個人認証で本人確認を済ませ、JPYCを発行・償還できる状態にしました。JPYC EXでは日本円とJPYCを原則1対1で発行・償還でき、発行予約をして指定口座に振り込むと、登録したウォレットアドレスにJPYCが届きます。
② MetaMaskをスマホにも用意 PCに残っていたウォレットを、シークレットリカバリーフレーズを使ってスマホに復元しました。
シークレットリカバリーフレーズはウォレットそのものです。どんなサービスにも入力しない、人に送らない、紙などオフラインで保管する。ここだけは徹底してください。偽サイトが最初に狙ってくるのがこれです。
③ JPYC EXとMetaMaskを接続 JPYC EXの「Connect Wallet」からMetaMaskを接続(WalletConnect経由でも可)。ここで相手に渡すのはウォレットアドレスだけで、リカバリーフレーズを入力する場面はありません。
④ Uniswapの画面まで確認 MetaMaskをUniswapに接続し、JPYC → USDCのSwap画面まで開いて、交換レート・Price Impact・ガス代・受け取れる額がどこに出るかを見ておきました。
⑤ ガス代用のETHを少額 Ethereum上でJPYCを持っていても、それだけでは交換できません。手数料(ガス代)はETHで払います。少額のETHをMetaMaskに置いておくところまでが準備です。
MetaMaskをまだ持っていない人へ
Ethereum上のJPYCを扱うなら、自分で管理するウォレットが必要です。筆者はMetaMaskを使っています。
MetaMaskには公式のMetaMask Rewardsというプログラムがあり、紹介コード経由でRewardsに登録すると、通常のサインアップ分に250ポイントが追加され、合計500ポイントになります(適格条件あり)。紹介した側には、被紹介者が取引で50ポイント獲得するごとに10ポイントが入ります。
MetaMask Rewards 紹介コード:3GBSW8(PR:利用されると筆者にもポイントが入ります)
インストールは必ず公式アプリ・公式サイトから。検索結果の広告から偽アプリに入る事故が多い領域です。
これはトレカの初動と同じ形だった
仕組みを理解して思ったのは、構造がトレカの初動とほぼ同じということです。
供給が少ない × 突然大きな市場が追加される × 買い手が一気に増える × 新しい供給がすぐ増えない
今回は「Upbit上場 × Ethereum版のみ対応 × 韓国からの買い集中 × ミント停止で新規発行が止まる」が重なりました。しかもJPYCには「本来1円」という基準価格があるので、歪みが誰の目にも分かりやすかった。普通の暗号資産の上場戦より読みやすいケースでした。
次に見るポイント
毎回こうなるわけではありません。価格が3円でも3円で大量に売れるとは限らないし、発行停止・送金遅延・ガス代高騰・Swap失敗・誤送金・税務の扱いなど、考えることは多いです。価格差がある=ノーリスクで儲かる、ではありません。
そのうえで、今回覚えた見方はこれです。
- 大手取引所への新規上場を見つける
- 対応チェーンを確認する(1チェーンだけなら歪みが出やすい)
- そのチェーン上の供給量を見る
- DEXとの価格差を見る
「価格が上がっている」ではなく、「どこで安く調達できて、どこで高く売れるのか」を見る。今回の学びはここでした。祭りには乗れませんでしたが、JPYC EX・MetaMask・Uniswapの準備は終わっています。
出所
- JPYCとPYUSDが2026年9月17日にUpbitへ上場、日本時間12時からKRW・BTC・USDT市場で取引開始、JPYC初のCEX上場(2026-09-18 確認)
- Upbitでの価格35.7ウォン(始値比+197.5%)、CoinMarketCapのグローバル価格9.65ウォン、対応ネットワークはEthereumのみ、同日にミント機能の不具合でEthereumとPolygonの発行を停止(2026-09-18 確認)
- MetaMask Rewardsの紹介特典(紹介コード経由の登録で250ポイント追加=合計500ポイント、紹介者は被紹介者の50ポイント獲得ごとに10ポイント)(2026-09-18 確認)
- MetaMask Rewards 公式ページ(2026-09-18 確認)
